上唇に発生した基底細胞腺腫の1例

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  • A case of basal cell adenoma of the upper lip

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抄録

基底細胞腺腫の発生頻度は低く比較的まれな唾液腺良性腫瘍である。好発部位は耳下腺で,小唾液腺に発生することは非常にまれである。今回,われわれは上唇に発生した基底細胞腺腫のまれな1例を経験したので報告する。患者は75歳女性。5年前より上唇に無痛性で可動性の弾性硬な10mm大の腫瘤を自覚するも放置していたが,最近徐々に増大傾向を認めたため,精査加療を目的に当科を受診した。MRI所見より上唇正中部の被覆粘膜下に類円形なT2WIで高信号領域の内径が直径約5mm大,周囲境界明瞭で辺縁整な病変を認めた。十分な安全域をとり周囲健常組織と一塊として腫瘍を切除した。病理組織学的検査および免疫組織学的検査より基底細胞腺腫と診断した。現在,術後20か月が経過し腫瘍の再発,悪性化や転移は認めていないが,今後も慎重な経過観察が必要と考えられた。

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