CAR-T遺伝子治療の現状と今後の展開

• 小澤 敬也

  東京大学医科学研究所　附属病院 東京大学医科学研究所　遺伝子・細胞治療センター 東京大学医科学研究所　先端医療研究センター・遺伝子治療開発分野

書誌事項

タイトル別名

• Current status and future development of CAR-T gene therapy
• CAR-T イデンシ チリョウ ノ ゲンジョウ ト コンゴ ノ テンカイ

抄録

慢性リンパ性白血病(CLL)や急性リンパ性白血病(ALL), 悪性リンパ腫などのB細胞性腫瘍に対する新規治療法として，養子免疫遺伝子療法のアプローチが最近脚光を浴びている。すなわち，遺伝子操作T細胞療法(engineered T cell therapy)の一つで，Tリンパ球の腫瘍ターゲティング効率を高めるため，CD19抗原を認識するキメラ抗原受容体(chimeric antigen receptor, CAR)を発現させた患者Tリンパ球を体外増幅して輸注するという方法である。CARの構造は，抗体のFab部分を単鎖抗体の形で利用し，それと副刺激シグナル発生ユニットおよびCD3ゼータ鎖を連結したもので，HLA非拘束性に標的抗原を認識することができる。米国を中心に，難治性B細胞性腫瘍に対してCD19-CAR-T遺伝子治療の臨床試験が実施され，優れた治療成績が得られている。

収録刊行物

• 臨床血液

  臨床血液 56 (10), 2180-2185, 2015

  一般社団法人 日本血液学会

キーワード

• Gene therapy
• T cell therapy
• CAR (chimeric antigen receptor)
• CD19

詳細情報

• CRID: 1390282680012587776
• NII論文ID: 130005103286
• NII書誌ID: AN00252940
• DOI: 10.11406/rinketsu.56.2180
• ISSN: 18820824
• ISSN: 04851439
• NDL書誌ID: 026758648
• PubMed: 26458458
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I026758648
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2016036064
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可