好中球異常症

  • 小林 正夫
    広島大学大学院医歯薬保健学研究院小児科学

書誌事項

タイトル別名
  • Neutrophil disorders: diagnosis and hematopoietic stem cell transplantation
  • 好中球異常症 : 診断と造血幹細胞移植
  • コウチュウキュウ イジョウショウ : シンダン ト ゾウケツ カンサイボウ イショク
  • ―診断と造血幹細胞移植―

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抄録

好中球異常症は好中球の質的,量的異常に分類され,それぞれに原発性と後天性がある。原発性免疫不全症の国際分類では,先天性好中球機能異常症は運動能異常と活性酸素産生障害に大別され14疾患が,先天性好中球減少症は重症先天性好中球減少症とその他症候群の15疾患があげられている。これらの疾患ではすべて責任遺伝子が同定され,蛋白異常が分子レベルで検討されているが,その病因・病態の詳細が不明な疾患もある。本講演では代表的疾患(慢性肉芽腫症,重症先天性好中球減少症,免疫性好中球減少症)の病因・病態解析の最近の知見と,慢性肉芽腫症,重症先天性好中球減少症の根治療法としての造血幹細胞移植についての現状と広島大学小児科での取組について概説する。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 56 (10), 2230-2239, 2015

    一般社団法人 日本血液学会

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