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- 今井 耕輔
- 東京医科歯科大学 茨城県小児・周産期地域医療学
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抄録
原発性免疫不全症は,遺伝子異常により,免疫系の分子に異常が生じ,易感染性や,免疫制御の異常を来す疾患群であり,現在までに250を越える遺伝子がその原因遺伝子として,発見されている.その中で,抗体産生不全症は患者数の約半数を占めている.樹状細胞などの抗原提示細胞,T細胞,B細胞と刺激が伝わり,B細胞でクラススイッチが起きて初めてIgG,IgA,IgEが分泌されるため,このステップのどこかに異常があれば,抗体産生不全に陥る.T細胞欠損による重症複合免疫不全症,B細胞欠損による無ガンマグロブリン血症,クラススイッチ異常症(高IgM症候群),IgA欠損症,IgGサブクラス欠損症,に加え,Common variable immunodeficiency(CVID, 分類不能免疫不全症)の病型に分かれる.それぞれについて,症例をもとに,近年明らかになった原因遺伝子から,抗体産生異常の機序について概説する.
収録刊行物
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- 日本臨床免疫学会会誌
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日本臨床免疫学会会誌 38 (4), 268-268, 2015
日本臨床免疫学会