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抄録
【目的】Tocilizumab(TCZ)投与中の関節リウマチ(RA)患者におけるIL-6/STAT3シグナル阻害強度の評価.【方法】当施設においてTCZを3週(n = 10),4週(n = 10),5週(n = 10)で投与しているRA患者(TCZ群)と,メトトレキサート(MTX)を投与しているRA患者(MTX群,n = 10)より末梢血全血を採取し,in vitroでIL-6刺激(0, 0.1, 1, 10, 100 ng/ml)後のCD4+T細胞中のリン酸化STAT3(pSTAT3)陽性細胞率をフローサイトメトリーにて測定した.【結果】全群ともpSTAT3陽性細胞率はIL-6刺激濃度に比例して増加した.TCZ投与群ではMTX投与群よりも有意に(p < 0.001)pSTAT3陽性細胞率が低下していた.さらにTCZ群ではその投与間隔が短いほどpSTAT3陽性細胞率が低く,より強くIL-6シグナルが阻害されていることが示唆された(3群間の分散分析p < 0.001).【結論】TCZ投与下でのIL-6/pSTAT3シグナル阻害強度の検出系を確立し,TCZ投与間隔によって同シグナルの抑制の程度が有意に異なることを示した.本検出系は,TCZ投与患者においてより適切な投与間隔の設定に役立つ可能性がある.
収録刊行物
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- 日本臨床免疫学会会誌
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日本臨床免疫学会会誌 38 (4), 351b-351b, 2015
日本臨床免疫学会