当院における日帰り全身麻酔の統計的検討 ―障害者と健常者との比較―

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  • A Statistical Examination of Ambulatory Anesthesia in Our Hospital ―A Comparison of Disabled and Healthy Persons―

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抄録

障害者はその身体的・精神的特徴から,健常者と比較して日帰り全身麻酔の周術期にさまざまな合併症を生ずる可能性がある.当院で行われた日帰り全身麻酔症例のうち,障害の有無で症例を分類し,周術期合併症や回復過程について比較し,障害者の日帰り全身麻酔の安全性を検討した.<br>当院で2008~2012年の5年間に行った全身麻酔症例は2,300例であり,そのうち日帰り全身麻酔症例は242例(10.5%)であった.障害者群は136例(男性92例,女性44例),健常者群は106例(男性72例,女性34例)であった.年齢は障害者群24.1±11.4(mean±SD)歳,健常者群8.7±5.4歳であった.回復過程では飲水許可時間,自尿確認時間,帰宅許可時間とも障害者群は有意に短かった.周術期合併症は,両群とも重症なものはなかった.安全な麻酔管理を行いえたのは障害に配慮したためと思われた.

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