結腸亜全摘により救命した腸管出血性大腸菌O-157感染性腸炎の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Successful Subtotal Colectomy for Hemorrhagic Colitis Caused by Enterohemorrhagic <I>Escherichia Coli</I> O-157 Infection
  • 症例 結腸亜全摘により救命した腸管出血性大腸菌O-157感染性腸炎の1例
  • ショウレイ ケッチョウ アゼンテキ ニ ヨリ キュウメイ シタ チョウカン シュッケツセイ ダイチョウキン O-157 カンセンセイ チョウエン ノ 1レイ
  • 症例 急性腹症で発症した血管内悪性リンパ腫による上腸間膜静脈血栓症の1例
  • ショウレイ キュウセイ フクショウ デ ハッショウ シタ ケッカン ナイ アクセイ リンパシュ ニ ヨル ジョウ チョウ カンマク ジョウミャク ケッセンショウ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

症例は42歳の女性,全身性エリテマトーデスに対しプレドニゾロン20mg内服中であった.下腹部痛と下血を主訴に受診し出血性腸炎の診断で入院となった.第2病日,下部消化管内視鏡で横行結腸に縦走潰瘍と浮腫を認め,内視鏡上虚血性腸炎と診断した.第3病日,腹膜刺激徴候を伴う腹部症状の増悪と全身性炎症反応症候群,血圧低下を呈し,壊死型虚血性腸炎による腹膜炎,敗血症を疑い緊急手術を施行した.腸管の広範な浮腫と褐色変化を認め,終末回腸から下行結腸を切除し回腸人工肛門とS状結腸粘液瘻を造設した.第4病日,内視鏡時の粘膜生検培養より腸管出血性大腸菌O-157とVero毒素が検出された.術後は良好に経過し第60病日に退院となった.<BR>本疾患は保存的治療が基本であり外科的治療を必要とした報告は少ない.汎発性腹膜炎を呈する本疾患の場合,治療の機会を逸することなく手術も考慮する必要があると考えられる.

収録刊行物

参考文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ