癌性髄膜症をきたした直腸低分化腺癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Poorly Differentiated Rectal Adenocarcinoma Causing Meningeal Carcinomatosis
  • 症例 癌性髄膜症をきたした直腸低分化腺癌の1例
  • ショウレイ ガンセイ ズイマクショウ オ キタシタ チョクチョウ テイブンカセンガン ノ 1レイ

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抄録

症例は53歳,男性.排便困難にて当科受診,精査にて大動脈周囲リンパ節転移を伴う直腸癌と診断され,2012年9月に低位前方切除術を施行した.術後化学療法を行いリンパ節転移は部分奏効を保っていた.2014年10月に下肢筋力低下,排尿障害を認め当院受診.脊椎単純MRI検査にて転移性馬尾腫瘍が疑われ緊急入院となった.入院数日後,両側感音性難聴を認め,ガドリニウム造影MRIを行ったところ,馬尾神経周囲および胸髄に沿い造影される領域が認められた.また,頭蓋内では脳溝に沿ったびまん性の造影効果および両側内耳道に沿った造影効果が認められ,癌性髄膜症と診断した.30Gyの全脳照射を行い,追加治療としてFOLFIRI+Bevacizumabを行った.その後,全身状態の悪化を認め,初発症状発症から9週間後に死亡した.大腸癌を原発とする癌性髄膜症は稀であり,文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (9)*注記

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