書誌事項
- タイトル別名
-
- Molecular Genetic View of Familial Adenomatous Polyposis with New Knowledge
この論文をさがす
抄録
家族性大腸腺腫症(FAP)は遺伝的要因を基に大腸など消化管に腺腫性ポリープが多発する疾患である.Classical FAPの原因遺伝子はWntシグナル伝達系を負に制御するAPCタンパクをコードするAPC遺伝子である.もう1つの原因遺伝子は8-oxo-グアニンがアデニンと対合した場合,アデニンを除去する塩基除去修復機構にかかわるα-glycosylaseをコードするMUTYH遺伝子である.MUTYH遺伝子の両アレル変異で腺腫性ポリープが多発し,MUTYH関連ポリポーシス(MAP)と呼ばれている.さらに2種類のDNAポリメラーゼをコードする遺伝子の異常も多発性大腸腺腫症を生じることが明らかとなりポリメラーゼ校正関連ポリポーシス(PPAP)と呼ばれている.これらの知見を基に遺伝学的検査が可能になりつつあり,より一層適切な診療につながると考えられる.
収録刊行物
-
- 日本大腸肛門病学会雑誌
-
日本大腸肛門病学会雑誌 68 (10), 871-877, 2015
日本大腸肛門病学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204856470144
-
- NII論文ID
- 130005106582
-
- ISSN
- 18829619
- 00471801
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可