手術を契機に診断したBirt-Hogg-Dube(BHD)症候群の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of Birt-Hogg-Dube (BHD) syndrome: Atypical spontaneous pneumothorax with multiple pulmonary cysts

この論文をさがす

抄録

Birt-Hogg-Dube症候群(以下,BHD症候群)は常染色体優性遺伝の疾患で,①高率に気胸を発症する多発肺嚢胞,②頭頚部の皮膚線維毛包腫,③腎腫瘍を3主徴とする.39歳の男性.呼吸困難を主訴に当院受診し,右気胸のため入院した.右気胸の既往があり,親族5人に気胸の家族歴があった.鼻および耳介に小さな皮疹があった.手術は胸腔鏡下に行い,CTでは同定できない小さなブラを多数認めた.比較的大きなブラには切除あるいは血紮術を行い,小さなブラには予防的にPGAシートの被覆を行った.生検で皮疹は線維毛包腫と判明,遺伝子解析を経てBHD症候群と診断した.多発肺嚢胞を伴う非典型的な気胸では,BHD症候群も念頭に置き対処すべきである.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ