先天性胆道拡張症に対する分流手術後の両葉多発肝内結石に対し肝左葉切除術と切石用空腸瘻造設術を施行した1例

• 粟津 正英

  淀川キリスト教病院外科

• 若原 智之

  淀川キリスト教病院外科

• 土田 忍

  淀川キリスト教病院外科

• 白川 幸代

  淀川キリスト教病院外科

• 前田 哲生

  淀川キリスト教病院外科

• 田上 修司

  淀川キリスト教病院外科

• 芦谷 博史

  淀川キリスト教病院外科

• 豊川 晃弘

  淀川キリスト教病院外科

• 菅原 淳

  淀川キリスト教病院消化器内科

書誌事項

タイトル別名

• Successful Treatment of Recurrent Multiple Hepatolithiasis after Choledochectomy and Hepaticojejunostomy for Congenital Bile Duct Dilatation: Left Hepatectomy and Jejunostomy for Endoscopic Lithotomy

抄録

症例は49歳の男性で，20歳時に先天性胆道拡張症に対する分流手術（肝外胆管切除，総肝管空腸吻合術）を受け，37歳時より肝内結石を生じ胆管炎を反復するようになった．最大径35 mmの両葉多発肝内結石と肝左葉の萎縮を認めたため，肝左葉切除術，切石用空腸瘻造設術を施行した．術後に経空腸瘻的内視鏡的切石術を追加し残肝結石を全て切石することが可能であった．術後19か月目に肝内結石再発による胆管炎を来したが，ガストロボタンにて瘻孔を確保していたため，再び経空腸瘻的内視鏡的切石術が施行可能であった．胆道再建術後の肝内結石に対しては治療後の再発の可能性を念頭に，長期的な展望にたった治療戦略が重要である．本術式は術後の残肝結石に対する内視鏡治療を容易にするのみならず，結石再発時にも即座に内視鏡治療を施行可能とする有用な術式であると考えられた．

収録刊行物

• 日本消化器外科学会雑誌

  日本消化器外科学会雑誌 48 (11), 936-943, 2015

  一般社団法人 日本消化器外科学会

キーワード

• 肝内結石
• 胆管空腸吻合術
• 空腸瘻造設術

詳細情報

• CRID: 1390282679894253696
• NII論文ID: 130005110840
• DOI: 10.5833/jjgs.2014.0249
• ISSN: 13489372
• ISSN: 03869768
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjgs/48/11/48_2014.0249/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2016109863
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可