Microgeodic diseaseの1例

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抄録

Microgeodic diseaseの1例を経験した.症例は9歳男児.12月誘因なく右中指の腫脹と疼痛が生じ,持続するため翌年2月当科受診した.初診時,右中指中節部に腫脹,疼痛を認め,X線像で中節骨に複数の小円形骨透亮像,骨皮質辺縁不整像,MRIで中節骨骨髄にびまん性にT1 low,T2 high,STIR highの異常信号域を認めた.Microgeodic diseaseと診断し,経過観察を行ったところ,初診より3ヵ月で理学所見,X線像とも軽快を認めた.本疾患の病因は現在のところ明らかではないが,一般的には一過性の末梢循環障害説が支持されている.教科書的な記載が乏しく,本疾患に関する認識がなければ,凍傷,骨髄炎,骨腫瘍などとの鑑別が困難であり,生検など侵襲的な検査を要することもある.

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