大腿骨頸部骨折に対し,人工骨頭挿入術中に発症した致死的肺血栓塞栓症の1例

この論文をさがす

抄録

深部静脈血栓症(deep vein thrombosis; DVT)と肺血栓塞栓症(plumonary thromboembolism; PTE)は一連の病態として静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism; VTE)と呼ばれる.外傷のため臥床余儀なくされた患者には肺血栓塞栓症(以下,PTE)を発症する可能性があり,わが国での致死性PTEは0.3%と言われている.受傷後48時間以内の手術でのDVT 6.9%に対し,受傷後48時間以降の手術ではDVT 48.1%との報告があり,手術が遅れるとVTEリスクが上昇する可能性が指摘されている.受傷後3日目での人工骨頭挿入術中に致死性PTEを発症しPCPS使用し救命しえた1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ