鼻内内視鏡を併用して摘出した鼻口蓋管囊胞の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of nasopalatine duct cyst removed with the assistance of a nasal endoscopy system

この論文をさがす

抄録

鼻口蓋管囊胞は,胎生期に存在する鼻口蓋管の上皮遺残に由来し,WHOの分類では非歯原性上皮性囊胞の一つとされている。今回われわれは,鼻内内視鏡の併用で摘出しえた鼻口蓋管囊胞例を経験したので報告する。症例は63歳の男性で,主訴は右鼻前庭部の腫脹。右鼻腔底の腫脹と,硬口蓋に一部骨欠損を認めた。鼻内内視鏡併用で,歯齦部切開により摘出術を施行した。鼻内内視鏡は,より良好な手術視野確保のために有効であった。術後の合併症は認めず,術後4年で再発を認めていない。鼻口蓋管囊胞は,鼻内内視鏡操作に熟練する耳鼻咽喉科医が積極的に関与すべき疾患であると思われた。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 25 (2), 203-208, 2015

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ