高齢,高リスク患者に対しMCT併用HALS肝切除術を施行した肝細胞癌の1例

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  • An Elderly High-Risk Patient who Underwent Hand-Assisted Laparoscopic Partial Hepatectomy with Microwave Coagulation Therapy for Hepatocellular Carcinoma

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抄録

今回,われわれは高齢,高リスク症例に対しMCT併用HALS肝部分切除術を行い良好な結果を得たため考察を加え報告する.<BR>症例は81歳男性.既往として狭心症に対し2008年冠動脈ステント(BMS)留置,AVブロックに対しペースメーカー埋め込み.ほか高血圧,脳梗塞,S状結腸癌既往あり,ASA-PS:3.近医で肝機能障害を指摘され肝右葉に腫瘍が疑われ,2012年8月当科初診.CTでは肝辺縁鈍で表面不整,左葉は腫大し右葉は萎縮した肝硬変の像を呈しており,これを背景肝とするS8肝細胞癌と診断された.術前ICGR15は47%と高値(アシアロシンチでのICGR15換算では16%).2012年8月MCT併用HALS肝部分切除術施行.肝S8表面に一部露出する径3cmの結節を視認,腫瘍周囲をMCTで凝固した後,超音波切開凝固装置(ハーモニックスカルペル)を用いて肝切除した.出血量は少量で手術時間は2時間34分であった.経過は良好で術後12日目に退院となった.

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