右腕頭静脈閉塞に対して右上腕表在化尺側皮静脈-左外頸静脈人工血管バイパスグラフト術が奏功した1例

書誌事項

タイトル別名
  • Right basilic vein to left external jugular vein venovenous crossover graft against right brachiocephalic vein occlusion in a hemodialysis patient
  • 症例報告 右腕頭静脈閉塞に対して右上腕表在化尺側皮静脈―左外頸静脈人工血管バイパスグラフト術が奏功した1例
  • ショウレイ ホウコク ミギウデトウ ジョウミャク ヘイソク ニ タイシテ ミギウエ ワンヒョウザイカ シャクガワ ヒ ジョウミャク ― ヒダリ ガイ ケイ ジョウミャク ジンコウ ケッカン バイパスグラフトジュツ ガ ソウコウ シタ 1レイ

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抄録

今回, 右腕頭静脈閉塞に対して右尺側皮静脈-左外頸静脈クロスオーバーグラフト移植術を行った症例を経験したので報告する. 症例は69歳女性. 1981年に慢性糸球体腎炎で血液透析導入となった. 当初, 左前腕にradio-cephalic arterio-venous fistula (RCAVF) が作製されたが, シャント狭窄を繰り返し, 頻回なpercutaneous transluminal angioplasty (PTA), 数回の再建術が行われた. その結果, 左上肢にシャント作製が可能な部位はなくなり, 2003年に右上腕に表在化尺側皮静脈-上腕動脈内シャント (transported basilic vein-brachial artery arterio venous fistula : TBBAVF) が作製された. しかし, その後も頻回数な狭窄とPTAによる拡張を繰り返し, 2012年11月には腕頭静脈が完全閉塞となったため, 右上腕表在化尺側皮静脈-左外頸静脈人工血管クロスオーバーバイパスグラフト移植術が施行された. その後2~7か月ごとのPTAを要してはいるが, 術後2年以上経過した2015年4月現在もグラフトは開存しており, 本術式は血液透析患者の中心静脈狭窄に対して有用と考えられたのでここに報告する.

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参考文献 (13)*注記

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