腹腔鏡下肝生検で診断した肝紫斑病の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Peliosis Hepatis Diagnosed by Laparoscopic Liver Biopsy with Fatal Course
  • 症例 腹腔鏡下肝生検で診断した肝紫斑病の1例
  • ショウレイ フククウキョウ カ カンセイケン デ シンダン シタ カン シハンビョウ ノ 1レイ

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抄録

肝紫斑病は,肝実質にびまん性に拡張した血液貯留腔が出現する良性疾患である.ときに進行し,命に関わることがある.また,非典型的所見を呈することがあり画像診断が時に困難となる.症例は74歳の男性.検診で多発肝腫瘤を指摘された.術前検査では肝血管肉腫を疑い,確定診断目的に腹腔鏡下肝生検を行った.術中所見では肝に暗紫色の病変が多発していたが腫瘤は形成していなかった.切除したS5の病変の病理所見で肝紫斑病と診断した.術後経過良好で退院されたが,10カ月後に腫瘍の破裂により死亡した.肝紫斑病で死亡した症例を経験した.肝紫斑病は血管性病変であり,生検切除時に出血の危険があるとされる.本症例では腹腔鏡下肝生検により,安全で確実に確定診断することができた.

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