2度の再発切除を行い9年生存中の大網原発未分化多形肉腫の1例

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タイトル別名
  • A Resected Case of Omental Undifferentiated Pleomorphic Sarcoma
  • 症例 2度の再発切除を行い9年生存中の大網原発未分化多形肉腫の1例
  • ショウレイ 2ド ノ サイハツ セツジョ オ オコナイ 9ネン セイゾン チュウ ノ ダイモウ ゲンパツ ミブンカ タケイ ニクシュ ノ 1レイ

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抄録

症例は67歳,男性.無痛性左上腹部腫瘤を主訴に近医受診,超音波検査で左上腹部に腫瘤を認め当院紹介となった.理学的所見では,左季肋部から側腹部に可動性不良な15cm大の腫瘤を触知した.検査後,大網腫瘍,膵体尾部発生の膵腫瘍,胃のGISTなどを疑い手術施行した.術中所見では,大網から発生したと考えられる15cm大の腫瘍で,胃・膵体尾部に浸潤が疑われたため胃全摘出術,膵体尾部脾合併切除にて腫瘍を摘出した.病理組織学的検査で未分化多形肉腫(undifferentiated pleomorphic sarcoma:以下UPS.旧WHO分類では炎症型の悪性線維性組織球腫に相当)と診断された.化学療法は施行せず経過観察していたが,術後4年で腹壁に再発を認め,再切除.術後8年で腹腔内再発し再々切除施行.術後9年の現在再発生存中である.大網原発のUPSは稀であり,また長期生存例の報告はない.文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (10)*注記

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