超高齢者慢性腎不全合併肝性脳症に対し，経皮経肝的門脈側副血行路塞栓術（Percutaneous transhepatic obliteration；PTO）を施行した一例

• 渡邉 雄介

  済生会新潟第二病院消化器内科 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野

• 石川 達

  済生会新潟第二病院消化器内科

• 阿部 聡司

  済生会新潟第二病院消化器内科

• 井上 良介

  済生会新潟第二病院消化器内科 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野

• 菅野 智之

  済生会新潟第二病院消化器内科 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野

• 岩永 明人

  済生会新潟第二病院消化器内科

• 関 慶一

  済生会新潟第二病院消化器内科

• 本間 照

  済生会新潟第二病院消化器内科

• 吉田 俊明

  済生会新潟第二病院消化器内科

• 根本 健夫

  済生会新潟第二病院放射線科

• 武田 敬子

  済生会新潟第二病院放射線科

• 寺井 崇二

  新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野

書誌事項

タイトル別名

• Percutaneous transhepatic obliteration for hepatic encephalopathy accompanied with chronic renal failure in a super-elderly patient: A case report
• 症例報告 超高齢者慢性腎不全合併肝性脳症に対し,経皮経肝的門脈側副血行路塞栓術(Percutaneous transhepatic obliteration ; PTO)を施行した一例
• ショウレイ ホウコク チョウコウレイシャ マンセイ ジンフゼン ガッペイ カンセイ ノウショウ ニ タイシ,ケイヒケイ カンテキ モンミャク ソクフク ケッコウロ ソクセンジュツ(Percutaneous transhepatic obliteration ; PTO)オ シコウ シタ イチレイ

抄録

85歳男性，非アルコール性脂肪肝炎（NASH）を背景とした肝硬変と慢性腎不全加療中に肝性脳症の内服コントロールが不良となった．胸腹部CTで門脈から傍食道静脈を経由して大静脈へ流入する門脈-大循環短絡路（Shunt）を認め繰り返す肝性脳症の原因と考えられた．経皮経肝的門脈アプローチを選択し希釈した造影剤を用いてコイリングを施行した．術直後の門脈圧は上昇しなかったが第8病日に右胸水と呼吸苦を認めた．利尿剤を増量し右胸水は消失，一方で利尿剤増量による腎臓・アンモニア（NH₃）への影響は無く，その後も腎機能悪化や肝性脳症再発を認めなかった．本例は慢性腎不全合併超高齢者に対して，造影剤や利尿剤による腎臓への障害を最小限にして経皮経肝的門脈側副血行路塞栓術（Percutaneous Transhepatic Obliteration；PTO）を行うことで肝性脳症をコントロールすることが可能であった．

収録刊行物

• 肝臓

  肝臓 56 (12), 668-674, 2015

  一般社団法人　日本肝臓学会

キーワード

• 肝性脳症
• 慢性腎不全
• 門脈-大循環短絡路
• 経皮経肝的門脈側副血行路塞栓術；PTO（Percutaneous transhepatic obliteration）
• 造影剤腎症（Contrast induced nephropathy：CIN）

詳細情報

• CRID: 1390282679771498880
• NII論文ID: 130005118917
• NII書誌ID: AN00047770
• DOI: 10.2957/kanzo.56.668
• ISSN: 18813593
• ISSN: 04514203
• NDL書誌ID: 027003756
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I027003756
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/kanzo/56/12/56_668/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2016122710
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可