下行大動脈損傷予防のために肋骨骨折端を摘除した胸部外傷の1例

DOI
  • 上村 修二
    札幌医科大学救急医学講座・高度救命救急センター
  • 宮島 正博
    札幌医科大学呼吸器外科学
  • 窪田 生美
    札幌医科大学救急医学講座・高度救命救急センター
  • 喜屋武 玲子
    札幌医科大学救急医学講座・高度救命救急センター
  • 平山 傑
    札幌医科大学救急医学講座・高度救命救急センター
  • 井上 弘行
    札幌医科大学救急医学講座・高度救命救急センター
  • 渡辺 敦
    札幌医科大学呼吸器外科学
  • 成松 英智
    札幌医科大学救急医学講座・高度救命救急センター

書誌事項

タイトル別名
  • RESECTION OF FRACTURED RIBS TO PREVENT DESCENDING AORTA INJURY IN A PATIENT WITH CHEST TRAUMA

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抄録

症例は19歳女性,交通事故で頭部,顔面挫創,両肺挫傷,両側気胸,両側多発肋骨骨折,肝損傷と腸骨開放骨折を受傷.来院後,気道緊急のため気管挿管施行し人工呼吸管理とした.CTで左第9肋骨骨折端と下行大動脈の距離が12mmと近接しており経過観察としていたが,受傷後5日には4mmと近接したため,胸腔鏡下に肋骨骨折端摘除術を施行した.左下後部肋骨骨折による遅発性の下行大動脈損傷は稀ではあるが発生すると致命的である.本症例は予防的に肋骨骨折端を摘除することにより下行大動脈損傷を予防することができた.

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