外傷患者における冷汗の意義
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- 湯本 哲也
- 岡山大学病院高度救命救急センター
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- 塚原 紘平
- 岡山大学病院高度救命救急センター
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- 飯田 淳義
- 岡山大学病院高度救命救急センター
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- 寺戸 通久
- 岡山大学病院高度救命救急センター
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- 佐藤 圭路
- 岡山大学病院高度救命救急センター
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- 鵜川 豊世武
- 岡山大学病院高度救命救急センター
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- 氏家 良人
- 川崎医科大学救急総合診療医学
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- 西村 哲郎
- 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター救命救急センター
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- 定光 大海
- 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター救命救急センター
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- 土谷 飛鳥
- 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター救命救急センター
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- 植木 浜一
- 独立行政法人国立病院機構水戸医療センター外科
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- 高間 辰雄
- 産業医科大学救急医学
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- 真弓 俊彦
- 産業医科大学救急医学
書誌事項
- タイトル別名
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- IMPORTANCE OF COLD SWEAT FOR THE EARLY RECOGNITION OF SHOCK IN TRAUMA PATIENTS
- -多施設共同前向き観察研究より-
- -MULTICENTER PROSPECT IV E OBSERVATIONAL STUDY-
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抄録
ショックを早期に認知するための皮膚所見の1つとして,外傷患者における冷汗の意義を多施設共同前向き観察研究にて検証した.出血性あるいは閉塞性ショックを離脱するためにinterventionを要した症例をショックと定義,冷汗は2人の観察医師が左右それぞれ4ヵ所を別々に評価し,少なくとも1ヵ所でも一致した場合を冷汗ありと定義した.来院時心肺停止,熱傷,転院搬送例を除外した外傷患者411例のうちショックは54例(13%),冷汗は36例(9%)に認めた.ショックで冷汗ありの症例は19例(35%)で,ショックに対する冷汗の感度,特異度,陽性・陰性的中率はそれぞれ35,95,53,91%であった.また,ショックで冷汗ありの症例はなしの症例と比較し,有意に頻脈で,Base excess(BE)が低く,乳酸値が高値であった.ショックに対する冷汗の特異度は高く,冷汗を認めれば介入が必要なショックと認識できる.また,早期認知のためには積極的に冷汗の所見をとりにいくことが重要である.
収録刊行物
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- 日本外傷学会雑誌
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日本外傷学会雑誌 30 (1), 1-8, 2016
一般社団法人 日本外傷学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205514813312
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- NII論文ID
- 130005121215
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- ISSN
- 21880190
- 13406264
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可