黄斑病変を伴う先天眼振のOCT所見と治療効果

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  • Congenital Nystagmus with Macular Disease

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抄録

スペクトラルドメインOCT(SD-OCT)で黄斑病変が明らかになった先天眼振5例を報告する.眼振は3例が振り子様眼振で,2例が律動眼振でいずれも静止位を認めるものはなく,両眼矯正視力は5中例4例が0.3,1例が0.5であった.5例中4例は光干渉断層計(OCT)で中心窩の生理的陥凹が認められない黄斑低形成を呈し,1例はellipsoid zoneの消失を認め錐体ジストロフィと診断した.手術加療を行った3例中16歳の症例で3段階の視力改善が得られ,8歳の症例で頭位異常の改善を得ることができた.視力不良な先天眼振患者には黄斑疾患が潜んでいることがあり,そのような症例にはOCT検査を積極的に行うべきと考えた.また保存的,外科的加療も積極的に行うべきであると考えた.

収録刊行物

  • 神経眼科

    神経眼科 32 (4), 371-376, 2015

    日本神経眼科学会

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