ナスにおける細胞質雄性不稔性の研究

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  • Cytoplasmic Male Sterility in Eggplant

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抄録

細胞質雄性不稔(CMS)は作物品種の雑種種子生産にきわめて有効なシステムである.本研究では,6 種のナス属野生種の細胞質を用いて,連続戻し交雑によるナスの CMS 系統の開発を行った.これらの CMS は次の 2 種類に分けられた.一つ目は,Solanum kurzii Brace and Prain,S. violaceum Ort. および S. virginianum L. の細胞質をもつ葯の裂開不全型の CMS である.これは葯内に花粉を形成するにもかかわらず開葯しないために花粉を放出できないものである.二つ目は,S. aethiopicum Aculeatum Group,S. anguivi Lam. および S. grandifolium C.V. Morton の細胞質をもつ花粉形成不全型の CMS である.これは花粉を全く形成しないものである.これら 2 種類の CMS について花粉稔性,種子稔性等について詳細を明らかにし特徴づけた.さらに,花粉形成不全型の CMS では,2 種類の独立した優性の稔性回復遺伝子(Rf)の存在を明らかにするとともに,それらに密接に連鎖する Sequence Characterized Amplified Region(SCAR)マーカーを開発した.

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