乱流モデルによる天体物理現象へのアプローチ

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タイトル別名
  • Turbulence modeling approach to astrophysical flow phenomena
  • ランリュウ モデル ニ ヨル テンタイ ブツリ ゲンショウ エ ノ アプローチ

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抄録

巨大なReynolds 数が示す強い非線型性と,速度シアや磁場・密度変動などに代表される大規模場の非一様性とは,天体現象での流れの普遍的性質である.非線型で非一様な流れ場を解析する強力な手段に乱流モデリングの方法がある.通常の流体乱流でも見られる平均とゆらぎの相互作用に加えて,天体現象の乱流には幾つかの重要な特徴がある.系の回転や磁場がもたらす対称性の破れに起因する乱流輸送の促進と抑制のダイナミクスは最も顕著な特徴である.天体物理現象を正しく記述するためには,乱流モデルがこれらの特徴を組み込んでいる必要がある.乱流モデルを天体物理現象へ応用した幾つかの例(太陽風乱流,磁気リコネクション,太陽活動周期のダイナモ)が示される.

収録刊行物

  • 生産研究

    生産研究 68 (1), 11-19, 2016

    東京大学生産技術研究所

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