東シベリアカラマツ林における下層植生と全生態系からの蒸発散量の年々差

• 飯田 真一

  森林総合研究所水土保全研究領域

• 太田 岳史

  名古屋大学大学院生命農学研究科

• 松本 一穂

  琉球大学農学部亜熱帯農林環境科学科

• 中井 太郎

  名古屋大学宇宙地球環境研究所

• KONONOV Alexander V.

  ロシア科学アカデミー　北方圏生物問題研究所

• MAXIMOV Trofim C.

  ロシア科学アカデミー　北方圏生物問題研究所

• VAN DER MOLEN Michiel K.

  オランダワーヘニンゲン大学リサーチセンター

• DOLMAN Albertus J.

  オランダアムステルダム自由大学気候変動研究所

• 矢吹 裕伯

  オランダアムステルダム自由大学気候変動研究所

書誌事項

タイトル別名

• Year-to-year differences in evapotranspiration from understory vegetation and whole ecosystem in an eastern Siberian larch forest
• ヒガシシベリアカラマツリン ニ オケル カソウショクセイ ト ゼン セイタイケイ カラ ノ ジョウハッサンリョウ ノ ネンネン サ

抄録

シベリアのカラマツ林を対象として林床面上および林冠上において渦相関法を適用し，下層植生および全生態系からの蒸発散量を計測した。そして，これらの旬積算値の年々差を評価した。その結果，旬蒸発散量の年々差は全生態系で-11.0 mm～9.5 mm，下層植生で-2.4 mm～4.7 mmと見積もられ，この値は月蒸発散量の平均値の20～30%に相当しており，本林分では顕著な旬蒸発散量の年々差が発生することが明らかとなった。この要因を検討するため，Penman-Monteith式の放射項と移流項の年々差との相関を解析したところ，本林分の低い乖離率を反映して，蒸発散量の年々差は移流項の年々差によって説明されることが分かった。そして，移流項の年々差を生じさせる要素としては，飽差の差異とそれに伴う表面コンダクタンスの変化が重要である。

収録刊行物

• 日本水文科学会誌

  日本水文科学会誌 45 (4), 109-121, 2016

  日本水文科学会

キーワード

• 乖離率
• 移流項
• 飽差
• カラマツ林
• シベリア

詳細情報

• CRID: 1390001204424681088
• NII論文ID: 130005122022
• NII書誌ID: AA11123427
• DOI: 10.4145/jahs.45.109
• ISSN: 18837166
• ISSN: 13429612
• NDL書誌ID: 027066555
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I027066555
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahs/45/4/45_109/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可