わが国の慢性透析療法の現況 (2014年12月31日現在)

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タイトル別名
  • An overview of regular dialysis treatment in Japan (As of December 31, 2014)
  • ワガクニ ノ マンセイ トウセキ リョウホウ ノ ゲンキョウ(2014ネン 12ガツ 31ニチ ゲンザイ)

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抄録

2014年末の統計調査は全国の4,367施設を対象に実施され, 4,330施設 (99.2%) から回答を得た. 2014年1年間の年間導入患者数は38,327人であった. 年間導入患者数は2008年以降大きな変動なく推移している. 2014年1年間に死亡した患者は30,707人であった. 透析人口は依然増加し続け, 2014年末の透析人口は320,448人に達した. 人口百万人あたりの患者数は2,517人である. 2014年の年間粗死亡率は9.6%であった. 透析導入患者の平均年齢は69.04歳, 透析人口全体の平均年齢は67.54歳であった. 年間導入患者の腎不全原疾患では糖尿病性腎症が最も多かった (43.5%). 糖尿病性腎症による年間導入数は横ばいで推移している. 透析人口全体で最も多い腎不全原疾患は糖尿病性腎症であり (38.1%), 次いで慢性糸球体腎炎であった (31.3%). 糖尿病性腎症は増加しているが, 慢性糸球体腎炎は減少している. 2012年以降血液透析濾過 (HDF) 患者は急増しており2014年末には43,283人に達した. これは2012年末と比較して約2倍の増加である. 特にon-line HDFはこの3年間で2.5倍以上に増加した. 施設調査結果によれば腹膜透析 (PD) 患者数は9,255人であり, 1,913人がPDとともに血液透析 (HD) やHDFなど体外循環を使用した透析療法を併用していた. 2014年末の在宅HD患者は529人であり, 2013年末の461人からさらに増加した.

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