卵巣子宮全摘出猫に対して尿道膣吻合術を実施した尿道移行上皮癌の1例

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  • Urethrovaginal Anastomoses Applied to a Urethral Transitional Cell Carcinoma in a Ovariohysterectomized Cat

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抄録

卵巣子宮全摘出済みの15歳の猫で,骨盤腔内尿道狭窄に起因した排尿障害がみられ,恥骨骨切り術により尿道の一部に硬結狭窄病変を確認した。約1cmにわたる硬結狭窄部位を含む尿道を約2cm切除するとともに,尿路形成として卵巣子宮全摘出後の子宮切除断端縁を再開口させ尿道膣吻合術を実施した。切除した病変部位は尿道内腔を狭窄しており,病理組織学的検査により尿道移行上皮癌と診断された。尿路形成後は排尿障害の臨床徴候は改善され,術後6カ月に腎不全により死亡するまで膀胱炎や閉塞性腎不全の症状はみられず,QOLの向上を得ることができた。

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