先天性低フィブリノゲン血症が疑われた犬の1例

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  • Suspected Congenital Hypofibrinogenemia in a Dog

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抄録

1歳8カ月齢,雌のトイプードルが,約1年間にわたる無症状で持続的な低フィブリノゲン(Fbg)血症で来院した。初診時の検査では後天性低Fbg血症の原因となる消費の亢進や肝臓での産生障害は認められず,しかも無症状で若齢時より続いていることから,先天性Fbg異常が疑われた。Fbg濃度測定原理はFbgの活性を利用したトロンビン時間法に基づいていることから,Fbgの量的異常(低Fbg血症)と質的異常(異常Fbg血症)の可能性が考えられた。両者の鑑別のためにFbg抗原の定量を行ったところ,本症例はFbg抗原濃度も低値を示したことから,先天性低Fbg血症が最も疑われた。

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