医薬品規制の国際調和に向けた取り組み

  • 井川 智史
    日本製薬工業協会 ICHプロジェクト委員会 アステラス製薬株式会社 開発本部プロジェクト推進部
  • 横田 昌史
    日本製薬工業協会 ICHプロジェクト委員会 第一三共株式会社 研究開発本部開発薬事部
  • 友竹 絵美
    日本製薬工業協会 ICHプロジェクト委員会 大塚製薬株式会社 医薬品事業部薬事部
  • 齋藤 宏暢
    日本製薬工業協会 ICHプロジェクト委員会 第一三共株式会社 研究開発本部開発薬事部

書誌事項

タイトル別名
  • Contribution to International Harmonization of New Drug Regulations : Training for ICH Guidelines
  • 医薬品規制の国際調和に向けた取り組み : ICHガイドラインに関するトレーニングを中心に
  • イヤクヒン キセイ ノ コクサイ チョウワ ニ ムケタ トリクミ : ICH ガイドライン ニ カンスル トレーニング オ チュウシン ニ
  • —ICHガイドラインに関するトレーニングを中心に—

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抄録

日米EU医薬品規制調和国際会議 (ICH) の活動は20年を超え, 新医薬品の品質・有効性・安全性の評価にかかわる技術的なガイドライン, 承認申請資料の形式など80超のガイドラインが合意 (調和) されている. 一方で, ICHガイドラインの円滑な実装および非ICH地域へのICHガイドラインの普及の促進には, トレーニング活動が非常に重要である. 本稿では, 日米欧3極および非ICH地域におけるICHガイドラインに関するトレーニングに焦点をあて, その取り組み状況をまとめ, 今後日本が果たしうる役割について考察した. ICHガイドラインのトレーニングは各地域にその実施が委ねられている. 日本では規制当局のみならず製薬業界の積極的な取り組みが認められた. 欧米ではDIAなどの非営利団体がトレーニング活動の実施主体として役割を担うケースが認められた. 非ICH地域においてはトレーニングの実施主体は, 2011年ころまでは開催国の規制当局が実施する傾向であったものの, 最近はDIAやPIC/Sなどの非営利団体がトレーニングの実施主体となっている傾向が見受けられた. アジアにおいてはAPEC Harmonization Centerが多くの実績を残していた. 一方, QトリオガイドラインやE2シリーズなど, ICHが作成した共通資料を用いたトレーニングがグローバルで展開されているケースもみられた. ICH活動が非ICH地域に拡張されつつある動きの中で, 創始期よりICH活動の一役を担ってきた日本は, アジアを中心にグローバルなICHトレーニング活動に貢献し, そのプレゼンスの向上に努めていくべきと考える.

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