<b>レストレスレッグス症候群に滋陰清熱の治療が奏効した二症例</b>

書誌事項

タイトル別名
  • <b>Two Cases of Restless Legs Syndrome Successfully Treated with Jiin and Seinetsu</b>
  • 臨床報告 レストレスレッグス症候群に滋陰清熱の治療が奏効した二症例
  • リンショウ ホウコク レストレスレッグス ショウコウグン ニ ジイン セイ ネツ ノ チリョウ ガ ソウコウ シタ ニ ショウレイ

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抄録

レストレスレッグス症候群(RLS)は,主に夜間,下肢に不快な異常感覚を自覚し,睡眠障害の原因となる疾患である。今回,RLS の二症例を経験したので報告する。症例1は60歳男性。他院でRLS と診断され,標準的治療を受けて一定効果があったが,増悪を来した。滋陰降火湯エキス及び桂枝茯苓丸エキスを開始したところ,1週間で睡眠の質が大きく改善し,下肢症状も改善した。症例2は30歳男性。6ヵ月前から下肢に不快な異常感覚が出現し,増悪した。睡眠が障害され,日中の仕事などに支障を来した。滋陰降火湯エキスと柴胡加竜骨牡蠣湯エキスを開始したところ,初服で下肢症状はほぼ消失し,睡眠も良好となり2週間で廃薬とした。<br>RLS は夜間に症状が増悪することから陰血の不足があると考える。また,虚熱による手足煩熱を伴う場合は清熱が必要である。二つの点から,滋陰降火湯の有効性が示唆された。

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