書誌事項
- タイトル別名
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- Safety of inactivated influenza vaccine against Japanese children with hen's egg allergy
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抄録
背景・目的:本邦では2011/12シーズンから不活化インフルエンザワクチン(Inactivated influenza vaccine,以下IIV)の接種量が増量となったが,鶏卵アレルギー(Hen's egg allergy,以下HEA)に対する安全性に関する検討は十分でない.方法・対象:2013/14および2014/15シーズンにIIVを単回接種(0.25ml)した3歳未満児を対象とし,鶏卵未摂取群,HEAを完全または部分除去群,非HEAを正常群に群分けした.調査表を用いて,接種後30分間と1週間での有害事象に関する検討を行った.主要検討項目は全身症状の有害事象とした.結果:対象はアナフィラキシー既往の7人を含む191人であった.調査表の有効回答率は接種後30分間が98%(187/191),接種後1週間が60%(116/191)であった.本検討において,全例で重篤な全身症状を認めなかった.各群で局所症状を約10から20%,さらに発熱,呼吸器,消化器症状を約10%認めたが,群間有意差を認めなかった.完全除去群と部分除去群における卵白,オボムコイド特異的IgE値(kUA/l)の中央値(範囲)は各々5(1-63)と7(0.4-60),1(0.2-22)と1(0.1-20)であり,有害事象との関連性はなかった.結論:HEAに対するIIVは安全であることが示唆された.
収録刊行物
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- 日本小児アレルギー学会誌
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日本小児アレルギー学会誌 29 (5), 665-675, 2015
一般社団法人日本小児アレルギー学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679451853184
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- NII論文ID
- 130005126491
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- ISSN
- 18822738
- 09142649
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可