オクラトキシンAのリスク評価

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  • Risk assessment of ochratoxin A
  • プロシーディング オクラトキシンAのリスク評価
  • プロシーディング オクラトキシン A ノ リスク ヒョウカ

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抄録

オクラトキシンAは,Aspergillus属やPenicillium属に属する数種の糸状菌により産生されるかび毒で,穀類,コーヒー,ココア,ビール,ワイン等,様々な農産物や食品における世界的な汚染実態が報告されている. 日本では,食品安全委員会が自らの判断で行うリスク評価(食品健康影響評価)として,「オクラトキシンAの食品健康影響評価」を実施した.暴露量推定の結果,現状においては,食品からのオクラトキシンAの摂取が,一般的な日本人の健康に悪影響を及ぼす可能性は低いものと考えられた.しかし,オクラトキシンAの主な産生菌は,異なる生育条件では異なる種類の農産物や食品に生育し,また,オクラトキシンAの汚染の程度は,気候等の影響を受けやすいことから,リスク管理機関において汚染状況についてのモニタリングを行うとともに,規格基準について検討することが望ましいとし,2014年1月に評価結果を公表した. この後,2014年10月に開催された厚生労働省薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食品規格部会において,コーデックス規格と同等のオクラトキシンAに対する規格基準を設定することが了承された. 本稿では,「オクラトキシンAの食品健康影響評価」の概要を紹介する.

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