臍帯血移植患者における血清carnitine濃度と好中球生着との関連について

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  • Correlation between serum L-carnitine concentration and neutrophil engraftment in patients treated with cord blood transplantation
  • 臨床研究 第54回日本血液学会中国四国地方会 会長推薦演題 臍帯血移植患者における血清carnitine濃度と好中球生着との関連について
  • リンショウ ケンキュウ ダイ54カイ ニホン ケツエキ ガッカイ チュウゴク シコク チホウカイ カイチョウ スイセン エンダイ サイタイケツ イショク カンジャ ニ オケル ケッセイ carnitine ノウド ト コウチュウキュウセイチャク ト ノ カンレン ニ ツイテ

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抄録

同種臍帯血移植(CBT)では移植片生着までの期間が移植の成績を左右する。透析患者のエリスロポエチン不応性貧血や肝硬変患者の血小板減少や白血球減少症に対してcarnitine補充が有効と報告されている。しかし，CBT患者におけるcarnitine血中濃度を検討した報告はない。本研究では，2013年4月から2015年1月までに当院でCBTを受けた患者23例において，carnitine血中濃度と血球回復との関連を後方視的に検討した。Free carnitine (FC)血中濃度を移植前，day0, day7, day14で測定し，生着との相関関係を分析した。FC血中濃度は比較的低値（中央値，μmol/l; 移植前33.1, day0 43.2, day7 38.3, day14 37.8）であり，好中球生着までの日数はFC血中濃度と逆相関となる傾向があった（移植前：P=0.15, r=-0.33, day0: P=0.04, r=-0.43, day7: P=0.30, r=-0.23, day14: P=0.01, r=-0.55）。以上の結果から，CBT後の血球回復促進のための栄養素としてcarnitineの重要性が示唆された。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 57 (2), 165-170, 2016

    一般社団法人 日本血液学会

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