完全胸腔鏡下に摘出した縦隔海綿状リンパ管腫の1例

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タイトル別名
  • A rare case of mediastinal cavernous lymphangioma in an adult

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抄録

縦隔腫瘍のなかでリンパ管腫は稀な疾患である.特に,海綿状の形態を呈するものはさらに稀であり,術前診断は困難である.今回,完全胸腔鏡下に摘出した縦隔海綿状リンパ管腫の1例を経験したので報告する.症例は16歳,女性.咳嗽を主訴として近医を受診したところ胸部異常陰影を指摘され,精査のために当院紹介受診となった.胸部CTでは前縦隔に10×4 cmの腫瘍を認めていた.左半側臥位として完全胸腔鏡下に手術を施行して腫瘍を摘出した.永久病理組織所見では海綿状リンパ管腫と診断された.再発予防のためには完全切除が重要であるが,術前および術中診断で最低限の切開創で摘出可能であると考えられる場合には,完全胸腔鏡下手術も許容されると考えられた.

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