-
- 高野 重紹
- 千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学 ペンシルバニア大学消化器科
-
- K DAS Koushik
- ペンシルバニア大学消化器科
-
- 西田 孝宏
- 千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
-
- 吉富 秀幸
- 千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
-
- 宮崎 勝
- 千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
-
- REICHERT Maximilian
- ペンシルバニア大学消化器科
書誌事項
- タイトル別名
-
- A clinical application for molecular therapy against pancreatic cancer by targeting Prrx1
この論文をさがす
抄録
膵癌克服には,高い浸潤転移能を有するその生物学的特徴を解明し,臨床応用することが肝要である.膵臓の発生・再生・早期癌化で共通する新規癌関連因子として同定されたPrrx1の2つのisoform(Prrx1a,Prrx1b)の膵癌進展形式への関与,さらにisoformをtargetとした新規分子標的治療の可能性を模索した.Prrx1b発現は原発巣細胞で最も高く,切除標本では癌浸潤の先進部や間葉系細胞の核に強く発現しており,過剰発現細胞では間葉系細胞へと変化し高い浸潤能を獲得した.一方,Prrx1a発現は肝転移巣細胞に強く発現し,原発巣では主に上皮性管状腺管細胞に発現していた.EMTを誘導するPrrx1b下流因子であるHgfを中和抗体ficlatuzumabで阻害するとin vitroで浸潤を抑制,in vivoではgemcitabineとのcombinationにより肝転移数を減少させた.Prrx1 isoformは膵癌浸潤転移メカニズムに関与し,有望な分子標的治療薬となり得ると思われた.
収録刊行物
-
- 膵臓
-
膵臓 31 (1), 41-47, 2016
一般社団法人 日本膵臓学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390282679616769664
-
- NII論文ID
- 130005137847
-
- ISSN
- 18812805
- 09130071
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可