起床前後の心電図変化について

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書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Electrocardiographic Changes before and after Rising
  • -特に心拍数の変化と睡眠感との関連性についての検討-
  • -Correlation Changes of Heart Rate with Subjective Feelings about Sleep-

抄録

本研究は,睡眠障害を把握し対応を考察するために,セルフケア可能な23例を対象とし,起床前後の心電図変化と睡眠に関するアンケート調査結果との関連を検討した。その結果,以下の知見を得た。<br>① 不眠感,不満感は,52.2%で認められた。不眠感を訴える人は,就床時および中途覚醒時のねつき時間が長く,早朝覚醒後起床に至るまでの時間が長い傾向があった。不満感を訴える人は,むしろ不快症状を有し,それらは夢を伴う場合が多い傾向があった。<br>② 起床前後の心拍数の変動は,起床前2時間から1時間では夜間睡眠安定時の平均心拍数より3.63±3.54bpmの増加がみられ,その後起床30分前から徐々に増加しはじめ起床後10分でピークに達した。これらの心拍数の変動は,不満感の有無では差は認められなかったが,不眠感の有無で比較すると,不眠感がない人は起床30分前から徐々に心拍数が増加するのに対し,ある人は起床10分前になって急激に心拍数が増加した。また起床に至るまで30分以上目覚めている人は,起床前90~70分で心拍数が増加しており,6時以降に起床した人は起床5分前から急激な心拍数が増加した。<br>③ 起床前後の不整脈の出現については,不眠感不満感との関連を認めなかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680719352704
  • NII論文ID
    130005143087
  • DOI
    10.15065/jjsnr.19960401003
  • ISSN
    21896100
    21883599
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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