腹部大動脈瘤開腹手術における ERAS プロトコールと術後回復促進の ESSENSE に基づいた周術期管理

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  • The efficacy of perioperative care based on ERAS protocol and ESSENSE project for the patients who underwent abdominal aortic aneurysm repair

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抄録

【目的】開腹人工血管置換術予定の腹部大動脈瘤患者を対象として,ESSENSE に基づいたERAS プロトコールの臨床的効果について検討を行った.<br>【方法】腹部大動脈瘤手術予定の患者を,従来の周術期管理群(C 群)とERAS 群(E群)に振り分け,前向きに術後経過の比較検討を行った.<br>【結果】対象症例は58 例(C 群:28 例,E 群:30 例)で,両群間で患者背景や手術因子に有意差を認めなかった.E 群では消化管機能が早期に回復し,身体活動性の早期自立が促進され,術後在院日数の短縮が認められた.また,E 群では術後合併症発生率の低下,CRP 値の有意な低下を認めた.<br>【結論】当科におけるERAS プロトコールは,身体機能や栄養摂取の自立を促進させ,手術侵襲反応の軽減効果がある可能性が示唆された.また,麻酔導入や手術手技に悪影響を及ぼさず,術後在院日数短縮にもつながる有用な周術期管理法と考えられた.

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