B 型大動脈解離に対するメタルステントグラフト使用の1 例

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  • A Case of Endovascular Treatment with Proximal Covered Stent and Distal Metal Stent for Stanford B Type Dissection

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抄録

要旨:B 型大動脈解離に対するTEVAR も注目されているが,その適応はいまだに議論のあるところである.症例は55 歳男性,Stanford B 型大動脈解離偽腔開存型発症も内科的治療6 カ月後のCT にて瘤径拡大と真腔径の狭小化がみられた.2015 年7 月に保険償還となった大動脈解離用のエンドバスキュラーデバイスZenith TX-D(Cook Medical Incorporated, Bloomington, IN)を用いて,primary entry の閉鎖目的でZenith 社のカバードステントグラフトを挿入し,その末梢は真腔を維持するためterminal aorta までメタルステントを挿入.術後の経過は良好で,術後1 週間のCT にて真腔の拡大と偽腔の血栓化がみられたが,真腔の拡大に伴い瘤径は拡大傾向にあった.3 カ月・6 カ月では真腔のさらなる拡大と偽腔の縮小が見られ,瘤径も縮小に転じた.B 型大動脈解離後の真腔狭小化と偽腔拡大症例に対して,メタルステントを併用するPetticort 法による胸部ステント内挿術(TEVAR)を施行した.良好なリモデリングを促進させる有用な方法と思われるが,長期的な経過観察が必要である.

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