左傍十二指腸ヘルニアに対する腹腔鏡下修復術の1例

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  • A Case of a Left Paraduodenal Hernia Treated Laparoscopically

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抄録

症例は38歳,女性。前日の夕食後より左上腹痛を訴えて近医を受診。内ヘルニアの疑いで当院紹介受診となった。腹部CT検査では左上腹部に一塊となった小腸を認め,横行結腸は尾側に偏移していた。絞扼所見のない左傍十二指腸ヘルニアと診断し,翌日待機的に手術を施行した。腹腔鏡にて観察するとヘルニア門はTreitz靭帯の左側に存在した。陥入していた約250cmの小腸は,容易に腹腔内に還納することができ,ヘルニア門は腹腔鏡下で結節縫合にて閉鎖した。術後の経過は良好であり,術後第8病日に退院となった。CT検査は傍十二指腸ヘルニアの診断に優れており,腹腔鏡下手術は本症に対する有用な治療法と考えられる。今回われわれは術前診断し得た左傍十二腸ヘルニアに対して,腹腔鏡下修復術を施行した1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する。

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