DICの病型分類:臨床と動物モデルの両面から

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タイトル別名
  • Classifying types of DIC: clinical features and animal models
  • DIC ノ ビョウガタ ブンルイ : リンショウ ト ドウブツ モデル ノ リョウメン カラ

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抄録

播種性血管内凝固症候群(DIC)は,基礎疾患の存在下における全身性持続性の著明な凝固活性化状態である点は共通病態であるが,線溶活性化の程度など相違点も多い。線溶抑制型DICは敗血症に合併したDICに代表され,凝固活性化は高度であるが線溶活性化は軽度に留まる。線溶亢進型DICは急性前骨髄球性白血病(APL)に合併したDICに代表され,凝固・線溶活性化ともに高度である。線溶均衡型DICは固形がんに合併したDICに代表され,上記の2病型の中間病態である。動物DICモデルにおいても,LPS誘発モデルは線溶抑制型,組織因子誘発モデルは線溶亢進~均衡型DICに類似した病態である。DIC病型により適切な診断法や治療法も異なってくる可能性がある。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 57 (4), 397-404, 2016

    一般社団法人 日本血液学会

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