下腿難治性皮膚潰瘍に対して大腿部四肢切断術を施行したMcCune-Albright症候群の1例

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抄録

症例は45歳女性.小児期より巨人症の症状があり,薬物療法を受けていたがドロップアウトしていた.15年前より左下腿に皮膚潰瘍を認め保存的加療を行っていたが,動脈性出血を繰り返すようになり,出血性ショックに至ることもあった.保存的には治療困難であり,外科的治療目的に当科紹介となった.全身の骨肥厚,変形が強く,特に左下肢に著明で,左下腿遠位前面に広範囲の潰瘍を形成していた.溶連菌・大腸菌による感染を認め,瘻孔癌の発生も危惧されたため,創閉鎖は困難と考えた.左大腿部にて四肢切断術を行い,止血および近位側への感染拡大の予防目的に切断した大腿骨髄腔にバンコマイシン含有骨セメントを充填した.大腿骨および下腿骨の病理検査では線維性骨異形成の診断であった.潰瘍周囲に瘻孔癌は認めなかった.術後,断端の創状態は問題なく,今後,義足を作成する方針としている.本症例に若干の文献的考察を加えて報告する.

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