新型便潜血自動分析装置「ヘモテクトNS-Prime」の有用性検討

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  • Evaluation of the new automatic immunochemistry fecal occult blood analyzer “Hemo Techt NS-Prime”

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抄録

免疫学的便潜血検査は大腸がん一次検診として広く普及している。近年,便潜血自動分析装置は検診時の大量検体の測定および精度の高い検査を求められる観点からも,その重要性は増している。そこで,我々は富山市医師会健康管理センターで現在使用している免疫学的便潜血自動分析装置「ヘモテクトNS-PlusC」(アルフレッサ ファーマ株式会社)の後継機として開発された免疫学的便潜血自動分析装置「ヘモテクトNS-Prime」(アルフレッサ ファーマ株式会社)を用いた便中ヘモグロビン・トランスフェリン測定の有用性検討を行う機会を得たので報告する。NS-Primeにおける同時再現性は変動係数(C.V.)が2%以内,日差再現性は3%以内,希釈機能を用いた同時再現性は1%以内と良好な結果が得られた。希釈直線性,プロゾーン現象の確認,キャリーオーバー試験,検出限界などの基礎的性能においても良好な結果が得られた。また,新型機(NS-Prime)と従来機(ヘモテクトNS-PlusC)との相関性も良好であった[Hb: y = 0.867x + 1.440, r = 0.987, n = 400, Tf: y = 1.030x + 2.572, r = 0.997, n = 400]。本装置は基礎的性能が優れ,処理能力等の向上も図られており,高い精度と業務の迅速性が求められる検診業務等に特に有用である。

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 65 (2), 222-228, 2016

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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