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- 竹中 基
- 長崎大学大学院医歯薬総合研究科皮膚病態学
書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Cutaneous Fusariosis of the Scrotum as a Complication of Acute Myeloid Leukemia
- キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ ノ チリョウ チュウ ニ ミラレタ インノウブ フサリウム カンセンショウ
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抄録
67歳,男性.長崎大学病院血液内科にて,急性骨髄性白血病のため,入院加療中であった.初診の1週間前から陰嚢に疼痛を伴う黒色壊死を付す潰瘍が生じたため,当科紹介となった.皮膚生検にて壊死とともに幅広い真菌要素が多数みられた.サブロー培地にて組織培養を行ったところ,灰白色絨毛状のコロニーが得られ,スライドカルチャーにて三日月型の大分生子が認められた.以上の所見からフサリウム感染症と診断し,ボリコナゾールの投与が開始された.後日,千葉大学真菌医学研究センターにて,Fusarium solani species complexに属するFusarium falciformeと同定された.ボリコナゾール投与にもかかわらず,陰嚢部の皮膚症状は治癒しなかったが,他の部位に症状が生じることはなく,β-D-グルカンも正常範囲内であった.早期からのボリコナゾール投与により,陰嚢部のみ限局したと考えた.初診から4ヵ月後に死亡された.わが国報告例は自験例を含め57例あったが,播種型が28例であり,単発例では,爪,手指,上肢,下肢に多くみられた.また,皮膚症状としては,潰瘍壊死,丘疹・結節,紅斑が多く,痛みを伴う症例が多かった.基礎疾患としては,急性骨髄性白血病や急性リンパ性白血病などの血液疾患が30例と最も多かった.治療は,アムホテリシンB単独使用例が最も多く,ついで,アムホテリシンBとボリコナゾールの併用例,ボリコナゾールの単独使用例であった.しかし,予後は不良で,転帰の記載のあった47例中21例が死亡していた.免疫不全状態,特に血液系悪性疾患の治療中に,痛みを伴う皮膚潰瘍や丘疹・結節を認めた場合,フサリウム感染症を当初から念頭に置いて,直接検鏡や培養検査などの対応をすることが重要と考えた.
収録刊行物
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- Medical Mycology Journal
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Medical Mycology Journal 57 (2), J65-J70, 2016
日本医真菌学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680373063296
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- NII論文ID
- 130005155854
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- NII書誌ID
- AA12518136
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- ISSN
- 2186165X
- 18820476
- 21856486
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- NDL書誌ID
- 027334219
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- PubMed
- 27251318
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- PubMed
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可