OCT-angiographyが診断に有用であった前部虚血性視神経症の1例

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  • A Case of Anterior Ischemic Optic Neuropathy Diagnosed by Optical Coherence Tomography Angiography

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抄録

Optical coherence tomography angiography(OCT angiography)は造影剤を使用せず,非侵襲的に網脈絡膜循環を評価する新しい検査法である.今回我々はOCT angiographyの所見を参考に前部虚血性視神経症(AION)と診断した1例を経験したので報告する.<br>症例は52歳の女性.左眼の上耳側の視野欠損で発症,初診時より視力低下はなく,視神経乳頭の発赤腫脹があり,蛍光眼底撮影では乳頭下方の蛍光漏出を呈していた.OCT angiographyを施行したところ,放射状乳頭周囲毛細血管層の血流が途絶しており,臨床所見と併せAIONと診断した.視力良好のため自然経過を観察し,10日後に再検したところ,血流の再開通が確認された.OCT angiographyはAIONの診断と経過観察に有用であることが示唆された.

収録刊行物

  • 神経眼科

    神経眼科 33 (2), 151-155, 2016

    日本神経眼科学会

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