強皮症患者の腋窩に生じた巨大石灰化の1例

DOI Web Site Web Site 参考文献2件
  • 内田 嚴
    国立国際医療研究センター病院呼吸器外科
  • 長阪 智
    国立国際医療研究センター病院呼吸器外科
  • 横手 芙美
    国立国際医療研究センター病院呼吸器外科
  • 有本 斉仁
    国立国際医療研究センター病院呼吸器外科
  • 喜納 五月
    国立国際医療研究センター病院呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Giant Calcinosis of the Axillary Space in a Patient with Scleroderma
  • 症例 強皮症患者の腋窩に生じた巨大石灰化の1例
  • ショウレイ キョウヒショウ カンジャ ノ エキカ ニ ショウジタ キョダイセキ ハイカ ノ 1レイ

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抄録

膠原病を有する患者に，しばしば石灰化沈着が伴うことは知られている．しかし，石灰化沈着の機序は未だ不明なため治療法は確立されていない．症例は強皮症の70歳台の女性．左胸壁に巨大な腫瘤を指摘され，手術目的に当科紹介となった．腫瘤は15cmを超え，一部皮膚へ穿孔していた．術中所見では腫瘤と左鎖骨下動脈が極めて近く，動脈損傷に注意が必要だった．術後経過は良好で合併症なく，8カ月無再発経過中である．保存的加療が手術よりも優先されるべきであるが，増大傾向を示す場合は外科的切除が必要となることもある．本症例では，増大傾向を示していたにも拘らず経過観察されていた．今回は切除可能であったが，手術が遅れることにより合併症の出現や完全切除困難となる可能性もあり，外科的切除の適応時期の決定が重要と考えられた．

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参考文献 (2)*注記

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