開心術の止血に大容量の新鮮凍結血漿を要し,術後肺障害をきたした1症例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Postoperative Lung Injury Requiring a Large Amount of Fresh Frozen Plasma to Achieve Hemostasis during Open-heart Surgery

この論文をさがす

抄録

症例は78歳の女性,弓部大動脈全置換術,大動脈弁置換術,冠動脈バイパス術が予定された.術中の出血量4,500mLに対して,赤血球濃厚液46単位,新鮮凍結血漿(FFP)40単位,血小板濃厚液60単位を投与した.術後1日目に抜管したが,refilling時期に胸水が貯留し,非侵襲的陽圧換気,ネーザルハイフローの使用,利尿剤,カルペリチドの投与が必要であった.大量出血時のフィブリノゲン補正にFFPを投与したが,フィブリノゲン濃度が高くないゆえに大容量が必要となり,過剰輸液になった可能性がある.術後肺障害防止や迅速な止血のために,クリオプレシピテート,濃縮フィブリノゲン製剤の使用が望ましい.

収録刊行物

参考文献 (6)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ