尿沈渣標本作成後の上清中の赤血球残存率と赤血球形態

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  • RBCs remaining in supernatant and RBC morphology after urinary sediment preparation

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抄録

尿沈渣標本作成過程においては,遠心操作,上清除去などの誤差要因が存在する。以前我々は,尿中有形成分分析装置の導入時の基礎的検討の際,無遠心尿を用いたフローサイトメトリー法と尿沈渣検査法の結果に赤血球数の乖離を認めたことを報告した。その原因を明らかにするために,今回我々は,尿沈渣標本作成後の上清中の赤血球残存率とその赤血球形態について検討を行った。その結果,尿沈渣検査法における遠心後の上清中には赤血球が残存しており,フローサイトメトリー法と尿沈渣検査法の赤血球数の乖離の原因のひとつであることを確認した。さらに,フローサイトメトリー法による判定で糸球体型と思われる赤血球であるほど,上清に残存する可能性が高いことが確認された。

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 65 (3), 350-353, 2016

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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