同時化学放射線療法施行後に子宮留膿腫が急速に増大して子宮穿孔をおこした進行子宮頸癌の1症例

書誌事項

タイトル別名
  • Sudden Enlargement of Pyometra and the Subsequent Perforation of Uterus After Concurrent Chemoradiotherapy in a Patient with Advanced Cervical Cancer
  • ドウジ カガク ホウシャセン リョウホウ シコウ ゴ ニ シキュウリュウノウ シュ ガ キュウソク ニ ゾウダイ シテ シキュウ センコウ オ オコシタ シンコウ シキュウケイガン ノ 1 ショウレイ

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抄録

症例は2回経妊,1回経産の74歳である。右変形性股関節症による歩行障害の為ADLが低下している。尿失禁を主訴として近医受診し,下腹部嚢胞性腫瘤の診断により当科紹介された。当院で子宮留膿腫を合併する子宮頸癌Ⅲb期と診断され同時化学放射線療法(concurrent chemoradiotherapy,以下CCRT)を施行した。子宮留膿腫はCCRTにより軽快したが施行92日目から子宮頸部の硬化を伴い急速に膿腫が再燃し,92日目と97日目に経膣的に排膿するも103日目に子宮穿孔をおこした。同日緊急開腹術(子宮膣上部切断術および両側附属器切除術)を施行,術後7週間で軽快退院となった。以上より,子宮留膿腫を合併した進行子宮頸癌症例のCCRT後に子宮留膿腫の再燃を認める場合は急速な増悪の可能性と子宮穿孔による不良な予後を考慮し,経膣的排膿術,子宮頸管拡張術,場合によっては子宮切除術を考慮することも必要と思われた。

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参考文献 (4)*注記

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