当科における小児睡眠時無呼吸症についての検討

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タイトル別名
  • Our investigation of obstructive sleep apnea in children

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抄録

小児睡眠時無呼吸症(obstructive sleep apnea:以下OSA)は成人OSAの病態および症状と異なり,高次脳機能や発達に影響を及ぼす。適切な治療がなされない場合,発達の遅れや学力低下,注意欠如,攻撃的行動などが出現する。小児OSAは咽頭扁桃(アデノイド),口蓋扁桃肥大が主な原因であり,ほかに顎顔面形態異常やアレルギー性鼻炎,就学児期以降では肥満といった様々な要因が関与する。治療の適応として確立されたものはないのが現状であるが,アデノイド切除・口蓋扁桃摘出術が著効する場合が多い。今回2007年1月から2014年3月までにいびき,無呼吸などを主訴に受診した71例を対象に治療を行い,そのうち外科治療を施行したのは63例であった。そのうち3歳以下の3例に症状の再燃を認めたため追加治療を行った。小児OSAは,年齢によって様々な症状を呈するため,適切に診断し治療に介入する必要がある。今回小児OSAに対して診断および治療を行い,治療効果を検討した。

収録刊行物

  • 頭頸部外科

    頭頸部外科 26 (1), 65-70, 2016

    特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会

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