下腿部の穿通枝,もしくは伏在静脈本幹に逆流源を有する再発性下肢静脈瘤に対する手術症例の検討

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タイトル別名
  • Surgical Management of Recurrent Varices Secondary to Reflux from Incompetent Perforating Veins or Saphenous Vein Trunks in the Calves

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抄録

下肢静脈瘤の再発には初回手術の手技,戦略で避けられるものもある.再発をできるだけなくすため,今回下腿部の穿通枝か伏在静脈本幹に逆流源を有する再発性下肢静脈瘤(recurrent varices after surgery: REVAS)に対する再手術症例の再発機序や背景を検討し,治療についても言及した.2008 年1 月~2015 年7 月の下肢静脈瘤手術1519 肢中,REVAS に対する再手術は108 肢(7.1%)で,うち下腿に原因のあるものは59 例66 肢であった,既往手術は大伏在静脈高位結紮+ ストリッピングが多かった.再発の原因静脈では不全穿通枝が断然多かったが,前回ストリッピングされた大伏在静脈の末梢側伏在静脈本幹もみられた.逆流静脈に対する処置を全例に施行,皮膚病変下の不全穿通枝26 肢には内視鏡下筋膜下不全穿通枝切離術(SEPS)を施行した.全例良好に経過した.初回手術時に診断された逆流をすべて処理することが再発回避に重要であるが,残す場合にはフォローアップが重要であり,適宜追加治療を行うべきと考えられた.

収録刊行物

  • 静脈学

    静脈学 27 (3), 259-265, 2016

    日本静脈学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (9)*注記

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